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佐々 成正
数理科学, 56(5), p.22 - 28, 2018/05
本発表は、材料研究開発支援のための高度基盤の研究開発に従い実施した計算手法に関する研究成果である。原子力工学を含む工学分野においてその基礎となっている微積分学に関する簡単な解説を行った。特に、空間次元が増えた場合に対し、スカラー,ベクトル場の概念や積分定理の概念についての説明を行った。
岩本 昭
数理科学, (465), p.10 - 17, 2002/03
本解説記事は、雑誌「数理科学」における特集「物理定数のプロフィール」に掲載予定の依頼原稿である。ここで議論するのは、電弱相互作用や強い相互作用の強さが宇宙の加齢とともに変化する可能性を、原子核物理の観点から調べる試みである。この試みとして、長半減期の崩壊核種の検討やビッグバン時点や星の中での元素合成過程の検討があげられるが、その中でも最も高い精度での議論ができる、オクロ天然原子炉での核分裂生成物のデータを用いた方法を詳細に述べる。主としてSmアイソトープの解析を通して、オクロ原子炉が動いていた約20億年前の中性子共鳴準位のエネルギーが決定でき、それを用いてこの20億年間での電磁相互作用及び強い相互作用の強度変化を議論する。結論として、これら相互作用定数が現在の値から変わり得る上限値として、ほかのすべての方法によるものより小さい値を与えることを解説する。
桂木 学
数理科学, p.50 - 57, 1970/00
原子カ関係の研究と開発に電子計算機が使われるよになって約10年,その間に多くの有用な研究が行われ,開発に役立ってきた.しかし,計算機利用の実態は算盤にかわるものとしてのイメージにもとづくものを抜け出していない場合が多かったと思われる.ー連の情報処理システムを企画するにふさわしい計算機の入手が資金的に困難であることと,企画のためのポテンシャルが充分に上っていなかったことが,主な理由と考えられる.従来,計算センターは利用者へのサービスという受身の立揚で運営されてきており,現在まではそれでも充分であった.